今朝は自然と早く目が覚め、出社途中に福島潟へ寄って写真を撮る余裕が取れた。
天気がそれほどいいわけではなく渡り鳥も北へ帰り、菜の花も見頃を終えた福島潟には私以外の人は見あたらない。
それでも久しぶりに手にしたカメラを提げて木道を歩いていると気持ちは高揚してくる。
福島潟には野鳥観察用の建物として「雁晴れ舎」がある。屋上にあがれば広く福島潟を見渡せる。
冬には数え切れないくらいの白鳥や鴨が羽を休めていた潟も今は音のない景色となって時間が止まっているかのようであった。
広角から望遠レンズへ交換し屋上から階段を下りてゆく途中、数メートル先の電線に雀がとまった。
反射的にカメラを構えシャッターを押した。
かわいらしい雀が撮れていると思っていた。
しかしPCにファイルを移動し画面をプレビューして愕然とした。
この雀のくちばしには釣り糸のようなものが絡みついて後頭部にくい込んでいる。
小さな命が人災によって苦しめられている。
私は人としてこの雀に申し訳なく、心が痛くなり悲しくなった。
故意ではないにせよ人が作り出したものでこの雀は苦しんでいる。